雨が多く湿度の高い日々が続き、なんとなく肩や腰が重かったり膝の曲げ伸ばしがつらいという方も多いのではないでしょうか？

この時期は湿度や気圧の影響を受け、不定愁訴（ふていしゅうそ）が出やすくなっています。

そういった中、患者さんとお話をした際、施術を受ける時間が取れないため、ひとまず家にある湿布を貼ったものの痛みの感じが変わらなかったという話がありました。

 

というわけで今回は湿布のお話をしていきたいと思います。

湿布は適切に使用すれば負担の軽減を早めてくれます。

使い方を知って効果的に痛みに対処していきましょう。

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【湿布の役割とは】

・慢性的な痛みが出やすい部位…肩こり、腰痛

（ただし五十肩やギックリ腰は急性の痛みになります）

・ケガによって生じる急性の痛み…捻挫、打撲（指や足首など）

といった痛みを消炎・鎮痛効果のある成分を皮膚から浸透させて緩和させる役割があります。

 

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【湿布の種類と特徴】

大きく分けて「パップ剤」「プラスター剤」があります。

パップ剤はさらに「冷湿布」「温湿布」に分けることができます。

 

• パップ剤

白い布地のいわゆる冷湿布や温湿布の事で

・医薬成分の他に水分が多く、患部の熱を下げる

・粘着性が低く患部からはがしやすい

・湿布の成分によるにおいがしやすい

・温湿布はカプサイシンが含まれていて皮膚への刺激で血流が促進されます

 

• プラスター剤

肌色のシールのようなタイプで

・伸縮性と粘着性が高く、動きのある関節周りに向いている

・肌色でにおいも少ないため目立ちにくい

・粘着性の強さから毛の多い部位や皮膚がかぶれやすい方は注意が必要

 

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【湿布を使うタイミング】

まず前提として、湿布でなんとかしようと考えずに痛めたら早い段階で専門機関で診てもらう事が大切です。

あくまですぐに受診できない場合の処置となります。

 

• ケガ（急性の痛み）の場合

捻挫や打撲、ギックリ腰等は患部の炎症症状からの痛みなので「冷湿布」を使用して熱を下げます。

冷やし過ぎても回復が遅れるといった見立てもありますが、少なくとも痛めてすぐは温めるのはやめておきましょう。

 

他にもケガの際には

・痛めた部分の筋肉を強くもむ　→　×

・ストレッチで動かす　→　×

・お風呂などで温める　→　×

 

これらは痛みを強くするので気をつけましょう。

 

• 慢性的な痛み

筋肉の緊張から神経の圧迫、血行不良につながり痛みが出やすくなります。

この場合冷湿布では熱を下げる効果が筋肉の緊張を強める可能性があるため「温湿布」がよいでしょう。

ただし、プラスター剤もそうですが皮膚の刺激でかぶれやすい体質の方は湿布での処置を行わずお風呂で温まるといった手段を用いて少しずつ緊張をほぐしていくことになります。

 

• その他の注意点

・湿布を貼る前にはかぶれの防止のため汗や汚れがないか貼る部位をふき取っておきましょう

・絆創膏とは違い通気性はないため、外傷があったり湿疹が出ている部位の上からは貼らない

・湿布の貼り替えの際にははがしてから少し時間をおいて貼りなおします。　温湿布は刺激成分（カプサイシン）が含まれているので入浴の前なども３０分以上前にははがしておかないとピリピリとした痛みが出てしまいます。

 

※当院では慢性的な痛みの場合には施術がメインとなりますが、湿布ではなく消炎鎮痛作用と血行を良くする軟膏（メンターム）をお出ししたりしております。

 

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【最後に】

今回は湿布についてお話してきましたが、痛みを一時的に沈静化するものの、元となっている原因が解消できるわけではありません。

骨折や肉離れなどは湿布の効能だけでは痛みを抑えるのは難しいですし、慢性的な痛みであれば負担を避けて身体を動かさない事でさらに筋肉の緊張と血行不良が強まり、その状態が進むと急性のケガを引き起こしやすくなります。

何とか普段の生活ができるからと先送りにしているとケガでも慢性痛でも悪化して、処置を始めたとしても元の状態に戻るまで長期化しやすいです。

 

当院では外傷による捻挫や打撲の診療はもちろん、原因のはっきりしない慢性痛に対処し痛みの出づらい状態にしていく事を目的としたメンテナンスコースもございます。

痛みへの適切な処置がわからない、ひかない等ございましたら相談いただければと思います。

 

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